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  • tsunemichiaoki

NGの講師スタンスって何??

講師にとってのNG

本日もセミナービジネス研究所の記事をご覧いただきありがとうございます。あらゆる経営者の方が事業を発展させていく上で、セミナー展開の価値、メリットを感じていただくために、セミナー展開で御社の事業あるいは経営者であるあなた自身のアピールをしていただきたいと考えております。

そのために、セミナー展開をどのように行っていけばよいか、という基本をお伝えするため、そしてご参考になるのでは、という記事を書き連ねております。


前回は、アンケートコメントから味わう講師業の厳しさの一面をお伝えしました。その経験もあるからでしょうか。経験値は回数を重ねるしか対処策はありませんが、ですが少しでも早くそのレベルを上げるために意識していることの一つをご説明したいと思います。

 


それでは今回の本文をどうぞ。




私が育ったセミナー会社では、厳しいかもしれませんが、講師に関してあるルールが有りました。

どのようなルールかと言えば、


「講師は、セミナー対応中は立ったままで業務を行うこと」


というルールです。


いかがでしょうか。


机と椅子があって、そこに座りながらセミナー講師を行う、というシーンはあなたもセミナーを受講される時に出会ったことがあるのではないでしょうか。


このスタイルがNGだ、と言うつもりはありません。


特に少人数の勉強会を含む社内研修の場合であればこのスタイルでの実施のほうが多いのではないでしょうか。

よりフラットな関係構築につながるので、肩肘張って研修受講ということにならず、参加者の理解度向上に寄与するケースも当然あります。


ですが・・・


講師が座って講義をする場合と、講師が常に立ったたましっかり講義をする場合では、受講される方々に伝わるものは、やはり大きく異なります。


同じ内容を同じ講師が同じように説明を行ったとしても、違いが生じる、といっても過言ではないはずです(さすがにこれはテストすることは困難なので実証したことはないのですが・・・)。



とはいえ、講師が机に座って話をすると、受講者と同じ目線に立っていて良いのではないか、と感じる方もおられるので、そこから今回は始めましょう。


この捉え方を全面的に否定することはもちろんできません。


特に社内研修であれば、このスタイルであっても問題ないケースの方が多いでしょう。

実際私も社内研修の講師で、なおかつ少人数の場合は、そのスタイルで気さくに質疑応答ができる雰囲気作りを意識することの方が多かったです。


まずここが、講師が座って講義を行うということへの一つの回答になります。


ですが、社外の人に向けてのセミナー、それもお金をいただくセミナーであれば、座って話す、ということは考えられません(もちろん足に問題を抱えた講師であれば別です)。


なぜか。




それは互いの関係性ということが大事になるからなのです。




外部向けのお金をいただいた上で開催するセミナーは、受講される方はお客様なのです。


今、「受講される方」と記しました。


この言葉遣いからして、既にヒントがあるのです。

もう一度記します。


「受講される方」


です。




何を回りくどい言い方をしているのだ、と感じる方もおられるでしょう。

素直に、学びに来ているのだから受講生でいいではないか、と。



いかがでしょう、あなたもそれに同意されますか。



「受講生」



多くの方がお使いになる一般用語です。その言葉自体には全く問題ありません。


ですが、大人向けのセミナー、ましてやそのセミナー参加者がそれなりの社会的地位をお持ちの方々であれば、と考えてみてください。


だんだんお感じいただけるようになってきていれば嬉しいです。



先ほど、互いの関係性が大事、と記しました。

その関係性という言葉を、ポジショニングと置き換えても良いかもしれません。


更に踏み込めば、ここ数年、急速に使われるようになったマウンティング、という言葉まで出してもよいかもしれません。



さあ、いかがですか。おわかりいただけたのではないかと思います。


大人向けの有料のセミナーで、講師が机に座ったままであると、かなりの確率で「偉そうな」ということになってしまうのです。


教えてあげている、というポジショニングですね。




そして受講生、という言葉も同じ文脈の中で語ることができます。

ポイントは最後の漢字「生」です。


ここが「生」ではなく、「者」に変わるだけで実はずいぶん変わるのですが、受講生とくると、どうしても潜在意識的に見ればそれは、先生と生徒の関係、ということに繋がってしまうのです。



学校の先生と生徒、ということであれば主従関係が明らかですので、問題があるとは思いません。


一方で、大人を相手にしたセミナーであれば、たしかに教わる側は、教える側と比べれば、そのテーマに関しては知らないことが多々あります。そこだけを見れば、先生と生徒と言えることは言えますが、あくまでそれはその部分に限定した話です。




社会人として活躍度合いという枠組みを広げた捉え方をすると、受講される方のほうが遥かに高い社会的ポジションを獲得されているケースもあるわけです。

その方に対して、ある一部分だけ自分のほうが詳しいから、という理由で偉そうな態度を取る価値はどこにあるか、ということを考えていただければ良いわけです。


もちろん社会的地位の高い方になればなるほど謙虚な方が多いということもまた事実です。たとえ講師の方がとても若い方であっても、その講師に向かってぞんざいな態度を取る、という方は少数派でしょう。

だからといってそれに甘えて偉そうな態度を取る価値があるかどうかをお考えいただければ答えは明らかです。そのメリットは講師側には全くありません。




いかがでしょうか。

このように考えていけば、セミナー講師は、説明の最中は立って話をする、という選択肢以外はありえないことがおわかりいただけると思います。


当然セミナーの開始時には、丁寧に挨拶をした上で始める、ということもイロハのイです。



この関係性ということを理解しておいていただくと、ありとあらゆるお客様の対応が可能になります。


講師の方よりも、受講者の方が高い社会的地位、という例示を先ほどはしましたが、逆のケースであっても同じです。


講師はそれなりに年輪を積み重ね、社会で知られるようになってきたとしましょう。

そこまで行くと、多くの受講者は、年齢は下ですし、社会での経験値も少ない場合がほとんど、ということになります。


さあ、あなたが講師役であればこの時どのような対応をされますか。


ここまでお読みいただいた方であれば、申し上げずともご理解いただけることでしょう。

相手の方は自分との関係性の中では、常にお客様なのです。


ただしこのケース、一つ注意は必要です。


あまりに講師がへりくだりすぎてしまうと、さすがに不自然、ということになってしまいます。そうなると、年若い参加者の方々は、かえって心を開きにくくなってしまいます。

場合によっては、なんか変、という感情を持ってしまうかもしれません。


何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し、


という点だけは注意しましょう。



講師としていかにお客様に向き合うか。あとはあなたの個性でアレンジいただく、ということになります。


唯一の正解ということはありえません。

どうぞ独自の境地を見出していただきたいと思います。


本日もお読みいただきありがとうございました。


(了)

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