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カリキュラム開発の基本 

  • tsunemichiaoki
  • 2024年12月2日
  • 読了時間: 7分
カリキュラム

本日もセミナービジネス研究所の記事をご覧いただきありがとうございます。あらゆる経営者の方が事業を発展させていく上で、セミナー展開の価値、メリットを感じていただくために、セミナー展開で御社の事業あるいは経営者であるあなた自身のアピールをしていただきたいと考えております。

そのために、セミナー展開をどのように行っていけばよいか、という基本をお伝えするため、そしてご参考になるのでは、という記事を書き連ねております。


前回は、今更ながらのようにセミナー開発の基本という部分に立ち返ってのご説明をさせていただきました。カリキュラム、教材開発につなげていくためのセミナー企画の大事さについてもお感じいただけたかと思います。

今回はそのセミナー企画の立案のところからカリキュラム開発の部分について深堀りしていきたいと思います。


それでは今回の本文をどうぞ。





第1章 セミナーカリキュラムの基本


セミナー実施にあたっては、教材よりもまず何よりも重要なものがカリキュラムになります。前回の記事では、現在地と目的地として今どこにいて、どれをどのレベルに引き上げるか、という視点をご提示しました。


英語学校でカリキュラムを作るのに、abcを全く知らない人に対して、簡単な挨拶ができるようになるまで到達してもらうのと、海外旅行に行っても不自由しない程度まで到達してもらうのでは、必要とする時間が全く違うことは言うまでもないことですね。


前者であれば30分のカリキュラムで行けるかもしれません。後者であれば30時間のカリキュラムであっても不足かもしれません。


これをあなたが提供することを計画しているものに当てはめればどのようになりますか。


1時間のミニセミナーで提供できる内容のものを開催したいと考えているのか、3日間朝から晩までの設定をしても十分な力量レベルに引き上げることが困難と感じているものを提供したいと考えるのか。


もし後者であれば、連続した日程で開催するのが良いか、1週間毎で1ヶ月あるいは2ヶ月にわたって実施するのが良いか、という検討の幅が出てくることになります。



いずれにせよ、確実に踏まえて置かなければ行けないのは、今現状どこに居る方をどこに連れて行くか、ということです。


その上で、ゆとりを持って学んでいただくのが、ある程度プレッシャーを掛けて一気に学びを深めていただくのか、その点を踏まえてセミナー時間(回数、日数)を決めることになります。




第2章 講義と演習のバランス


セミナー時間(日数)の大枠が決まれば次はその大枠からカリキュラムの詳細を決めていくことになります。


セミナーの主体は受講される方の知らないことを伝える場ですから、講師による説明の時間が主となります。

しかしながら、その説明だけで十分なケースと、不十分なケースが出てきます。

一方通行で伝えるだけで用をなすセミナーとそれでは不足で、双方向コミュニケーションが必要なセミナーがあるということです。



人は新しいことは、自分で何かを読んで学ぶよりも人から説明を受け聞いたほうがはるかに高い学習成果を収めると言われています。


だからこそ講義の大事さを理解してセミナーの中心は講義になるわけですが、それだけでは足りないケースが殆どです。

どうしても一方通行で終わってしまうから、ということになります。


聞くだけよりも、話すことまで出来たほうが学習効果は高まります。


故に演習を取り入れることが大事になってくるわけです。




こまめに講義と演習を繰り返す、というのは一つのパターンです。

そして大事な基本形と言っても良い型です。


どの程度講義を行ったあとに演習を入れるのが良いかは一概には決められません。

入れ込む演習も、どのくらいの長さ、ボリュームのものが適切かも一概には決められません。


全てが現在地と目的地のギャップに基づくからです。


そしてそれは短時間のセミナーであっても同様のスタンスでまずは考えてみましょう。

現実問題としては1時間のセミナーで演習を取り入れるのは正直なところ困難です。


ですが取り入れる演習をミニクイズとして5分の設定にしてみたらいかがでしょうか。

途端に5分であればこんなこともできるかな、という発想が出てくるかもしれません。


5分の演習でも十分に意味があります。


いずれにせよ講義、演習どちらかに偏ることなく上手くバランスを取ったカリキュラムとは何か、ということをじっくり考えてみましょう。


導入編のあとに作る中上級編になると、講義中心、演習中心の偏ったとも言えるカリキュラムになる可能性はあります。その点はお含みおきください。




第3章 大事な休憩時間


カリキュラムの本質とは違いますが、設定していくうえでもう一つ大事なことがあります。

それがこの章でお伝えしたい休憩時間です。


小休憩、大休憩どちらもとても大事なものです。


さすがに1時間のミニセミナーであれば途中休憩なしで最後まで進めることは問題ありません。もちろん1回休憩を入れるのもありですが。



さて、1日フルで時間を使うセミナーであれば、途中に昼休みを入れることは当たり前のことになりますので、そこはあまり触れずともよいかと思います。

とは言え、昼休みを1時間取るのか、それより長く取るのか、あるいは短く取るのか。

食事事情によっても変わってきますので、昼休みは1時間必要、という固定観念だけには縛られないようにしましょう。


さて、それよりも難しいのは途中の小休止です。


最も一般的な休憩は10分休憩でしょうか。

丸々1日のセミナーであれば、午前は1、2回、午後は2、3回の10分休憩を入れるのが一般的かと思います。


ですが、10分ではなく、15分入れる、というケースもあるでしょうし、もう少し回数を増やしてその分時間を短くして5分にする、というやり方もあります。


全てはカリキュラムの流れを優先して考えて結論を出すべきものですが、休憩時間は大事なセミナー中のアクセントになります。


ものすごく集中して良いアイデアが浮かんでいるときであれば休憩はかえって思考の中断になってしまいますが、そのような場面を除けば、生理的欲求への対応、疲労回復、気分転換、ということに繋がる休憩は必ず取らなければなりません。


講師が疲れていないから続行します、ではダメなわけです。



そしてカリキュラムを決めたらもう一つ大事なことは、そのカリキュラム通りに休憩を取る、ということです。

勝手に変えない、が大原則です。


そして可能なかぎり、その時間にずれなく休憩を取ることも大事な運営管理です。


特にカリキュラムを作って、受講する方々に渡してあるのであれば、それを守ることは絶対に必要、と思いましょう。


話の途中で区切ると学習効果が低くなってしまうと考え、良かれと思って休憩時間をずらすと、それだけで不平不満、下手をすればクレームに繋がることすら起きます。


どうぞ受講される方の立場にたった運営管理をなさってください。




第4章 目標設定及び達成度評価


最後にお伝えしたいことは、受講者の自分自身による達成度評価です。


最後にテストを実施してその点数で評価する、というような外形的なものではなく、その人自身の満足度を自分自身で確認してもらう、ということが大事なポイントになります。



それを行うためには、セミナー開始時に目標設定がなされていないといけません。


企業内研修のような場であれば、参加時点でその目標が決められたうえで参加、ということもあります。

この場合であればあえてセミナー中に講師が対応せずとも進行は可能です。


しかし、私自身の経験で申し上げると、なかなかそこまで事前対応されて研修当日を迎える企業さんには遭遇しません。


セミナー受講を効果的にする一つの基本として、達成目標をきちんと決める、ということがあります。

それも可能な限り、自発的、つまり受講者自身によって決めてもらう必要があります。


それによって、何のために受講するのか、という目的意識を自分自身で再確認してもらうことに繋がります。


そしてできれば、セミナーの進行中の中間段階でそれを思い出してもらえるような場の設定があると理想です。



今回お伝えしてきたカリキュラム開発の基本。

ここまでとなります。


本日もお読みいただき、ありがとうございました。



(了)

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