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講師採用時に見る大事なあのポイント

  • tsunemichiaoki
  • 2024年11月9日
  • 読了時間: 9分
講師

本日もセミナービジネス研究所の記事をご覧いただきありがとうございます。あらゆる経営者の方が事業を発展させていく上で、セミナー展開の価値、メリットを感じていただくために、セミナー展開で御社の事業あるいは経営者であるあなた自身のアピールをしていただきたいと考えております。

そのために、セミナー展開をどのように行っていけばよいか、という基本をお伝えするため、そしてご参考になるのでは、という記事を書き連ねております。


前回は、講師に向く人、講師の適性ということに関して、社内人材の育成、登用、という観点からお話を致しました。何事も食わず嫌いはだめよ、ということになるのですが、チャレンジ精神があればなんとかなる、というとさすがにおおざっぱすぎて叱られてしまうかもしれませんが、当たらずとも遠からずなのですね。


さて、そうは言っても社内人材から業界内で一流と言われる講師になるまでには、険しい道を登らなければならないこともまた事実です。

一流講師の要件としてしっかり押さえておかなければならない点は、その分野における精通度です。

では、その特定分野における精通度が高ければ、一流講師になることができるか、という観点で今回はお話をしたいと思います。





それでは今回の本文をどうぞ。




第1章    講師は特定分野の専門家か?


以前のブログでこのようなことを書きました。


講師は受講されるお客さまより少しでもその分野に関する知識、経験があれば務まる、と。


そうなのです。絶対的レベルでの知識量、経験量があればそれは勿論ベターですが、あまりにもそのレベルが受講される方々とかけ離れてしまうと、リスクの方が大きくなる、という懸念が私の中には以前からずっとあります。


高いレベルに行き過ぎてしまうと、初心者の気持ちがわからない、というケースが出てくる、というリスクです。

ただし、それはあくまでリスクであって、必ず起きるということではありません。


相当に昔のことですが、私自身の体験談を一つご紹介させてください。



学生時代のアルバイト先のスクールでの経験です。


学生アルバイトは力量が十分ではないことから、上級者を教えるなんて当然無理。

そうなると相手ができるお客様は初心者、というのが定番と言ってもよい業界だったのですが、ある時、いつもは超上級者を教えているそのスクールのトップ講師が、どういう風の吹き回しか、今日は、俺が初心者クラスの対応をするから、君はアシスタントして見ていなさい、と言われた時がありました。


最初は、ああ、自分でもできる仕事の領域まで取り上げてしまうの?

という意識を持ったのですが、ものの1時間程度でその甘い考えは吹き飛びました。


生徒さんの上達スピードが自分の知る範囲を完全に超えているのです。

最終的には1日のレッスンで、自分だったら3日掛かってもそのレベルには引き上げることができなかったのではないか、というところにまで生徒さんは上達してしまいました。


生徒さんが特待生みたいな方であったとしたら、それもありうるかもしれませんが、ごくごく一般の方が生徒さんでした。


教えるということの力量差をここまで感じされられたことは後にも先にもありません。

学生バイトの領域を超えて、大学卒業後の社会人になった後でも、です。


それを踏まえれば、講師はやはり特定分野の専門家でなければなりません。



ただし、このような例示をした後でもお伝えしたいことは、専門性だけが全てではない、ということです。


私自身の経験になりますが、前職時代に行っていた講師業務の世界では何とか私も地歩を築くことができました。非常に高く評価いただけるお客さまも複数出たことで、ようやくその自信と安心感を得ることができたわけですが、では、私のその分野でものすごいレベルでの専門家か?と聞かれると、明らかに“No”です。


先の学生バイトの時に遭遇した場面のトップ講師の方は、その分野で世界でも通用するかもしれない、というレベルに達していた方でした。


そのような対比で考えると、私の場合は、世界どころか、日本においても専門的なレベルでは全く上位の方々に歯が立ちませんし、そもそも競おうとも思っていません。


ではなぜ、それなのに評価していただけるか。

その問題意識を共有いただき、先を読み進めていただければと思います。






第2章    講師になりたい人と講師に向いている人


専門性を極めてくると、講師になりたい、と思う方は一般論としては増えてきます。

自分の得た知識、経験を人に伝えたい、うまくいけばそこから稼げるようになりたい、教えるというステータスを得たい、など様々な理由、背景がありますが、いずれも真っ当な意欲の表れということができるのではないでしょうか。


では、講師になりたい人が専門知識を磨いていくことによって、誰もが講師になることができるか、という視点でアプローチをしていきましょう。


講師になることができるか?


答えとしては、かなりの可能性で“Yes”です。


専門性を高める、さらには極める、となると、なかなか普通の人にはできないことです。そのこだわりと努力が継続できてようやく、専門性が本当の意味で高い、と言える領域に達するわけですから、そこに到達した人は講師という立場で後進の育成に従事する、ということも大事な責務の一つです。

本当に専門性を極めた方は、講師にならなければダメだ、ということにもなります。


とは言え、それは少々極端なものの考え方ですので、そこまで極めていなくても、比較論の中であの人の知識、経験は並大抵の人では叶わないよね、という方で考えてみましょう。


そのレベルの方が講師になりたいとしたら、講師になることができるか。


先ほどと同じ質問ですが、

今度の私の回答は、“Yes”かもしれないないし、“No”かもしれない、というものです。



どういうこと?。


ややこしい説明の仕方で恐縮ですが、

オブラートに包んだ上で、複数の過去の経験談をミックスしてお伝えしたいと思います。



ある分野におけるセミナー展開の責任者の立場だったときのことです。

講師パフォーマンスについても責任を負う立場ですから、登壇講師の状況把握は必須です。


そして何よりも大事と思っていたのが入り口の段階での管理でした。



どういうことかもう少し内情をお話しすると、セミナー展開上の責任者とは言っても、自分が採用した講師よりも、責任者になる前から登壇している講師の方が多かった、というところが出発点です。

素晴らしい講師の方もいる一方、パフォーマンスが今一つで、契約継続をしてよいものか悩まざるを得ない講師もいました。


ですが、自分が責任者になった途端、それらの方々との契約を打ち切る、などということは当然できません。伸びしろを見ないといけない、ということに加えて、急いではいけない、という思いで運営管理を行っていました。


そこにすぐさま手を付けられない、となると、管理の対象はどうしても新任講師の採用、育成に目が向きます。


私自身が取った対応は下記のようなものでした(事実から脚色している点はご容赦ください)


当時の私の立場は、運営管理の責任者ではありましたが、まだ取締役にもなっていない、もしかすると部長の肩書も得ていなかった時分かもしれません。


新任講師候補の方は経営陣が見つけてきて、私に対して、良い講師候補見つけてきたからあとはよろしく、という感じで言い渡される、ということが何度もありました。


その状況で取ったある行動とはなにか。

新たに登壇を始めた講師に対して立て続けに本契約のお断りを言い渡したのです。


年齢も私よりもはるかに上で、社会的な実績をしっかり積み上げてこられてきた大先輩である講師候補、それも経営者がお墨付きを与えた方に対してです。


ですが、一度もトラブルにはなりませんでした。

なぜか。


詳細はここでは割愛させていただきますが、キチンと向き合って話し合いをした、というのが大きな一つの要因です。



そして、なぜお断りしたか、という理由が自分の中で明確にあるからです。



何が自分の中で明確にあったか。


それは、



自分がお客の立場でその人のセミナーを、お金を払って受講したいと思うかどうか。



この一点です。


簡単と言えば簡単でしょうが、なかなかその実践は難しいというのが本音です。

肚が必要になってくるのです。


ですが、そのスタンスで大先輩と向き合えば、大先輩も必ず理解してくださいました。






第3章    講師は育てられるか?


そうは言っても、いきなり契約破棄、なんてひどいことをせずに、高い専門知識を有しているのだから、その講師を育てていけばよいのではないの?


と思われる方も大勢いらっしゃると思います。



もちろん、出来上がった一流講師を活用できるセミナー会社であれば講師育成は不要かもしれませんが、一般のセミナー会社であれば、講師を育成する、ということも大事な業務です。


ですから、可能性のある方の芽を早期に摘んでしまうようなことは当然避けなければなりません。


しかし、なのです。



講師を育てることができるか?



という質問をもし私が受けたとしたら、当然その答えは“Yes”です。



私より専門知識のレベルははるかに高い方々であっても、立派な講師になっていただいた方が何人も輩出できた、という自負はありますから。




しかしなのです。

前述の契約をお断りした方は、それ相応の理由が存在するのです。



それは何かというと、フィードバックです。


自分がお客様に成り代わって受講したつもりになって、そこで感じたことを多岐にわたってフィードバックすることです。


これであれば、たとえ専門知識が不足している状況であっても、設定しているセミナーの受講者層と乖離していなければ、そのフィードバックは意味をなします。


上級者限定のクラスで、自分がその上級者レベルには程遠い、となってしまうとさすがフィードバックは難しくなりますが、ある程度、業務経験を積んでいけば、お客様レベルには到底及ばない、という可能性は低くなってくるのではないでしょうか。


そうなれば、お客様に成り代わって評価する、ということは可能と思っていただいて構いません。



だから厳しいコメントも言えるわけです。


しかしです。


そのレベルで、明らかに講師に比べれば専門知識レベルは劣るのに、講師育成なんてできるの?

という疑問が出てくる方もいらっしゃるでしょう。



大丈夫です。

できます。



もちろん育成と一言で言っても、どのレベルからどのレベルに引き上げるか、ということを考えれば、YesでありNoということにもなるでしょう。


講師も育てようとする側どちらも世界レベルについては全くわからない、興味もないような状態で、世界レベルの講師が育成できるか?


と言われれば当然Noです。


ですがそのような極端な例を持ち出さずとも、できる、と先ほど断言したのは、あなた自身が想定するレベルに引き上げる、という意味で育成ができる、と捉えてください。




今回少々長くなってしまうので、2回に分けたいと思います。

続きはこちらからどうぞ。

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